ZenCash と IOHK の R&D パートナーシップについて
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嬉しいお知らせです!ZenCash は、 Input Output Hong Kong (IOHK) との研究開発におけるパートナーシップを締結しました。IOHK とは、金融サービスを享受できない人々に対して、P2P 技術を活用して金融サービスを提供することを中心に活動している研究開発のための会社であり、Charles Hoskinson および Jeremy Wood によって設立されました。Charles Hoskinson は、カルダノ(Cardano, ADA)という仮想通貨(暗号通貨)に関するプロジェクトの共同設立者でもあります。
ZenCash および IOHK のパートナーシップ締結にあたっては、多岐にわたる興味深い研究開発が計画されていますが、特に、プロトコルレベルにおける非中央集権的なトレジャリー(財務管理)モデルならびに、ZenCash のスケーラビリティ(規模拡大)にフォーカスして研究を進めていきます。
研究プロジェクトは、暗号学者、IT リサーチャー、および大学教授である Roman Oliynykov 教授が主導する形で進められます。ここにおいて、Oliynykov 教授率いる研究チームは、プロトタイプを作成したのち、InfoPulse へと開発ガイダンスを提供していきます。InfoPulse とは、上述した2つの研究プロジェクトの実行にあたってZenCash のエンジニアチームのサポートを行なっている、ソフトウェアエンジニアリングサービスを提供する会社であり、ZenCash と直接契約を結んでいます。なお、ZenCash における具体的なソフトウェアプロダクションの日程は現在未定となっています。
DAO:公正さ・透明性の追求
IOHK との研究プロジェクトにおいてはまず、IOHK が参考としているトレジャリーモデルをカスタマイズした上で実行していきます。これによって、非中央集権的なリソースの分配ならびに、Zen のガバナンスにおけるコミュニティ主導の意思決定の実現が目指されます。これは ZenCash のホワイトペーパー において設定された目標に沿った事柄であり、Zen 自体のビジョンである非中央集権化という概念の実現に寄与することとなります。
暗号通貨業界の重要問題に対する積極的な対策について
IOHK との研究プロジェクトにおける2つ目の重要要素として、ZenCash ブロックチェーンを根幹からアップグレードすることによる、ブロックチェーンならびに暗号通貨分野における主要な問題となっているスケーリングという課題への取組みを挙げることができます。
現在のプロトコルにおいて、ZehCash は順調に規模拡大を進めることができています。しかしながら ZenCash チームとしては、ZenCash のみならず、暗号通貨ならびにブロックチェーン業界の発展に貢献したいと考えています。ここにおいて検討されている手段の一つとして、Spectre があります。これは、有向非循環グラフ(Directed Acyclic Graph) をベースとし、ブロックチェーンに変わる次世代プロトコルとして DAGlabs によって開発されたものであり、これによって、ブロックチェーンにおけるスケーラビリティ問題の解決および、瞬時のトランザクションを実現することが期待されています。
ZenCash は Zen プラットフォームの使いやすさという点もビジョンとして掲げていますが、スケーリング問題における次世代型の解決法を追求するということは、このビジョンに合致した活動であるといえます。さらに、このように大きくプロトコルをアップデートすることによって、Zen ネットワークにおける大量かつ高速なトランザクションが実現され、プラットフォームを格段に使いやすくするにあたっての基礎的な仕組みが形成されることとなるのです。具体的なプロトコル実行方法に関し、IOHK は複数の案を検討したのち、2018年第2四半期までにプロトコルの提案および仕様書を ZenCash ヘと提供することになっています。
ZenCash:イノベーションにおける先駆者
ZenCash は技術開発の最先端を追求しています。直近においては、2017年 12月15日に zen セキュアノード のリリースを行ない、現在は 5,500 を超えるノードが存在しています。世界で最も非中央集権的でレジリエントな暗号通貨の仕組みおよび検閲耐性に優れたプラットフォームの構築、という ZenCash のゴール達成において、セキュアノードは重要なベンチマークとなります。セキュアノードは ZenCash ブロックチェーンの全コピーを携えたフルノードであり、トランザクションの処理を行なっています。また、有効な SSL/TLS サーバ証明書も備えており、ユーザーのアイデンティティ認証ならびに暗号化されたコミュニケーションの認可を行なう役割も果たしています。