ZenCash (ZEN):ウォレット設定 および ZEN 購入・送金 の方法
昨年は「仮想通貨元年」などとも呼ばれ、仮想通貨(暗号通貨)という概念が世間で注目される契機となる出来事が数多く見られました。今年はそれを受けて、さらに仮想通貨市場が加熱することでしょう。
そんな中、Zen チーム一同は今年を「飛躍の年」と位置付けたうえで、世界初のプライバシー「プラットフォーム」の充実に向けて、活動しています。
さて、本記事においては、日本在住の皆様を中心に想定し、Zen システム内で用いられている ZenCash (ZEN) という通貨の管理方法および入手方法に関して、解説を行なっていきます。
ZEN の管理にあたっては、ZEN 保管のためのウォレットの一つである Swing ウォレットのダウンロード・使用方法を見ていきます。
ZEN の入手に関しては、ZEN がまだ日本の取引所では取り扱われていないため、海外の取引所をご利用いただく必要があります。海外の取引所といっても様々で、いわゆる顧客確認(KYC)プロセスなどを厳しく実行することによってアカウント運用に時間と手間がかかる取引所もあれば、アカウント作成すら必要とすることなく利用することができるプラットフォームも存在します。
ここで、海外の取引所アカウントに日本円を入金して ZEN を購入するとなれば、上述した KYC プロセスは必須であり、必要な承認を得るために数週間、時には数ヶ月という時間を要することもあります。もちろん、海外の取引所において、日本円ではなくビットコインなどの仮想通貨を用いて ZEN を購入するという方法もありますが、幸いなことにアカウントを作成することなく仮想通貨と ZEN を交換することのできるプラットフォームが存在するので、本記事ではこれの利用方法を解説していきます。
具体的な流れ
具体的には、ZEN 管理のための Swing ウォレットをダウンロードしたのち、Evercoin という交換所を経由し、すでにお持ちの仮想通貨を用いて ZEN を入手し、ウォレットへ ZEN を送金するという流れになります。
まだ仮想通貨を何も所有していないという場合、以下のリンクなどを参考に、取引所などを用いて仮想通貨を入手しておいてください:
- bitFlyer のアカウント作成方法
- coincheck のアカウント作成方法
ウォレットの設定
海外の取引所プラットフォームを利用して ZEN を管理していくという場合、そこに ZEN を保管することができるので、ZEN の利用にあたってウォレットが必須となる訳ではありません。とはいうものの、特にセキュリティという観点から、取引所のプラットフォームをご利用の場合であってもウォレットをダウンロードされた方が良いでしょう(これは ZEN に限らず、他の仮想通貨においても同様です。ある程度の金額に相当する仮想通貨を保有されている場合、ウォレットのご使用をお勧めします)。
さて、ウォレットと一口にいっても様々な種類があります。記事執筆現在では、以下のものがあります:
- Swing ウォレット (フルノードウォレット)
- Arizen ウォレット (ライトウェイトウォレット)
- MyZenWallet(Web ウォレット)
- Android ウォレット(モバイルウォレット)
本記事では Swing ウォレットに関して解説していきます。Zen の持つ機能を最大限利用するため、およびセキュリティを最大限高めるという観点から、私は Swing ウォレットのご利用をお勧めします。
Swing ウォレット
ご使用の OS に応じて、以下のリンクの中から適切なものをクリックしてください:
- ZENCashWallet-0.74.7.dmg(Mac)
- ZENCashDesktopGUIWallet_0.75.8.zip(Windows)
なお、Linux ユーザーの方は ZENCash Desktop GUI Wallet packages for Debian/Ubuntu Linux において表示された諸コマンドを用いてインストールを行なってください。
無事ウォレットがインストールされると、以下のような GUI(グラフィカルユーザインタフェース)が現れます:
“Transactions:” という部分においては、トランザクションの種類、送受信の種類、ブロックチェーン上での確認の有無、送受信量、トランザクション実行時、アドレス、を確認することができます。
ここで、画面上部にある “OWN ADDRESSES” という部分をクリックしてください:
ここでは、現在所有しているアドレスに関する情報を確認することができます。なお、上記スクリーンショットではすでにアドレスが 3 つ存在していますが、インストール直後は本来まだ何もアドレスがない状態ですから、アドレスを新たに生成する必要があります。
そこで、画面下部左側にある “New T (Transparent) address” というボタンをクリックしてください。これによって、T アドレス、すなわち「透明な(公開された)アドレス」が生成されます。ZenCash の重要な特徴である Z アドレス、すなわち「シールドされた(プライベートな)アドレス」を生成する場合は “New Z (Private) address” というボタンをクリックしてください。今回の例では、T アドレスを生成することにしますので、上記スクリーンショットの四角で囲まれた部分、”New T (Transparent) address” をクリックします。
すると、以下のようなポップアップ画面が現れ、新たな T アドレス (zneG2LurgZh83EZaVeZHXpCNsectEhbPSct) が生成されたということが告げられます:
ここで、先ほどのアドレス一覧を確認してみると確かに、上述のT アドレス(zneG2LurgZh83EZaVeZHXpCNsectEhbPSct) が新しく生成されたことがわかります:
これで、ZEN の受取り用アドレスの準備が整いました。このアドレスは後々使いますので、ウォレットは終了せずにそのままにしておいてください(終了しても問題はありませんが、再び起動させる際に少し時間がかかります)。
それでは、いよいよ ZEN の購入および送金へと移っていきましょう。
ZEN の購入・送金
ここでは、利用に際してアカウント作成が不要である Evercoin という海外の仮想通貨交換所を利用します。こちらのリンクをクリックし、ZEN の購入を行っていきます。リンクをクリックしていただくと以下のような画面が現れます:
1 BTC(ビットコイン)で 276.49433904 ZEN を入手できるようです。もちろん、これは常に変動しています。さて、今回は例として 1 ZEN を購入してみましょう。そこで、画面右側の “You get” という欄の数字を “1” と入力し直しましょう:
なお、原資となるコインの種類に関しても、画面左半分の “BTC” という部分をクリックして別のコイン(Evercoin がサポートしているコイン(”What coins can you exchange?” をご覧ください)に限ります)を選択することにより、変更可能です。今回はビットコイン(BTC)を用いていきます。
次に、”GET STARTED” という緑色のボタンをクリックします。すると新たに2つの入力欄が現れます:
左側の “Your BTC Refund Address” という欄には、万が一何らかの問題によってトランザクションが不成立となった際に払戻しが行われるアドレス(今回はビットコインのアドレス)を入力します。
右側の “Your Destination ZEN Address” という欄には、ZEN を受取るためのアドレスを入力します。
これらに関し、順番に見てきましょう。
払戻し用アドレス
まず、払戻し用アドレスに関してですが、ご自身のウォレットないしは取引所のプラットフォームから、資金受取り用アドレスを探していきます。ここでは、bitFlyer のプラットフォームを用いて説明していきます(coincheck などの他プラットフォームや他ウォレットアプリケーションでも発想は同じです)。
ログインすると、以下のような画面が現れますので、「入出金」という部分をクリックしてください:
次に、「BTC お預入」という部分をクリックし、下記のような画面に移っていきます:
ここで、「お客様用ビットコインアドレス」として記載されたアドレス(今回の例だと “3” で始まり “j” で終わるアドレスとなります(アドレスの一部は隠してあります))を Ctrl + C などによってコピーしてください。コピーができたら、Ctrl + V などを用いて、先ほどの Evercoin プラットフォームの “Your BTC Refund Address” 欄にペーストします:
送金先アドレス
次に、送金先の ZEN アドレスを入力します。先ほど生成した T アドレス (zneG2LurgZh83EZaVeZHXpCNsectEhbPSct) をウォレット上でコピーし(アドレス上で右クリックを行い、Ctrl + C などを用いてコピーすることができます)”Your ZEN Destination Address” 欄にペーストしましょう:
交換
払戻し用アドレスおよび送金先 ZEN アドレスの入力が無事終了したならば、”EXCHANGE” という緑のボタンをクリックします:
すると、上記のような画面が現れます。ここでは、赤色で囲まれた部分の、”1″ で始まり “F” で終わるアドレスに、ビットコインを送金することとなります(アドレスの一部は隠してあります)。
そこで、bitFlyer のアカウント画面へと移り、「入出金」から「BTC ご送付」をクリックしてください:
「ビットコインアドレス」の欄に、Evercoin で先ほど指定されたアドレス(”1″ で始まり “F” で終わるもの)を入力して「追加する」をクリックし、送信先アドレスを登録します。「ラベル」欄は適当で構いません(今回は単に “zen” としました):
そして、「送付数量」の欄に送金額(今回は 0.00352299 BTC)を入力し(先ほどの Evercoin の画面に表示されているように、実際は 0.003 ~ 1 BTC の間で送金が可能であり、必ずしも0.00352299 BTC ぴったりとなる必要はありません)、赤い送金ボタンを押して、送金が完了となります。
以上で作業は終了です!あとはトランザクションの完了を待つのみです…
トランザクションの成立は、先ほどの Evercoin の画面から確かめることができます。
送金後しばらくすると Evercoin の画面は以下のように変わり、ブロックチェーン上のトランザクション確認を待つ画面となります:
もう少し待っていると、以下のような画面となり、トランザクションが無事確認・承認されたことが告げられます:
ここで、Swing ウォレットのアドレス欄を見てみましょう。T アドレス(zneG2LurgZh83EZaVeZHXpCNsectEhbPSct)へと 1 ZEN が無事に送金されたようです!
(なお、ビットコイン残高が減少しているにも関わらず、ネットワーク上の問題などによりZEN 残高にこれが反映されないという問題が、稀に生じることがあります。その際は、画面右下の吹き出しアイコンをクリックすると Evercoin のサポートスタッフとチャットを行うことができますから、画面左上の “Order ID” とともに、トランザクションがうまく処理されていない旨を伝えてください。非常に親切かつ適切に対応してくれます)
送金ステップを一つひとつ見ていくと繁雑に感じるかもしれませんが、慣れてしまえば数分もかからず終わる作業となっています。
将来的に日本の取引所で取り扱われるようになれば(2018年においては、アジア地域の取引所での取扱いを拡大させていくよう、活動していきます)、日本円を原資として気軽に ZEN を入手できるようになりますので、より簡潔に送受信を行えるようになるでしょう。
ウォレット作成あるいは送金に関する質問、あるいはその他の質問がありましたら、ZEN の Discord チャンネルを是非訪れてみてください(日本語チャンネルもあります!)。
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